FX投資を行っている方ならば、どなたもが実感していることに、エントリーの難しさと利益確定売り・損切りの判断の難しさがあるでしょう。
為替相場はその通貨を利用している国の経済や政治、国民の生活環境の変化、そしてあらゆるトピックスに敏感に反応して価格変化するナイーブな相場です。
つまりチャートを分析するだけでは、十分に価格変動を予想できないのがFX投資です。
ですから仕事などで忙しい方々にとっては、『勘やセオリー頼み』の投資手法になりがちで、思うような利益を挙げられないのが現状でしょう。
そこで今注目のAI投資が力強い助けとなります。
今回はAI型のFXアプリのメリットやデメリット、有効な使い方やおすすめアプリについて紹介していきましょう。
AI時代のFXは自動アプリがおすすめできる理由について
投資の世界は情報収集力と情報分析力が物を言う世界です。
もちろん感性の鋭い方は直感で大きな利益を上げていますが、これはほんの一握りの特例です。
今や大手証券会社や投資信託会社、ファンドも銀行も巨大投資グループも、皆AI主導の投資を行っています。
どんなに優れた投資のプロやアナリストでも、AIの投資判断力には遥かに及ばないと言われています。
AI投資の特徴は、まずあらゆる通貨ペアのFXチャートをリアルタイムで把握していることです。
そこにパラボリックやボリンジャ―バンド、ペンタゴン、RSIなどのテクニカル指標を被せて、論理的に価格変動を予想することが可能です。
しかも過去何十年分のビッグデータを分析して、絶えずトレンド分析を講じています。
そしてネット上にランダムに投じられる情報から為替に関係のあるトピックスを収集し、ファンダメンタル要因として価格変動予測に精度を加えていきます。
更にディープラーニング機能で、失敗も次の成功に変えていける力を持っています。
もちろん、これらの投資手法は古くから投資家が行ってきた訳ですが、分析能力のレベルが段違いなのです。
具体的なAI投資の成功例を紹介
①米ヘッジファンド・リベリオン・リサーチは、2018年に中国最大手の保険会社株を大量の信用売り(空売り)によって巨額の利益を獲得しています。
②米ヘッジファンド・ツーシグマが提供するエンハンスド・コンパスファンドは、2014年に年率配当が57.55%をマーク、主力ファンド商品の平均年率が20%と好成績を記録しています。
③三菱UFJ国際投信もグローバルAIファンドをリリースして、今人気を集めています。
AI型自動売買FXアプリにできること
AI主導の自動売買によって、これまで投資家が独自にノウハウを構築して行ってきたFXトレードに革命が起こっています。
一般的に個人投資家の勝率が、平均30%をクリアできれば良い方だとされてきましたが、AI投資を利用することで利回り計算ができるレベルまで勝率が上がります。
そこで、どんなFXトレードで利用できるのかと言いますと、大きく3つの手法があります。
- ループイフダンやIサイクル(リピート式注文)
- シストレ・ミラトレなど
- MT4やEAを使った取引(使い方が複雑で上級者向き)
リピート式注文システムは、AIが最も得意とする投資手法です。
為替はどのペアでも小刻みに上下しながら価格変動のトレンドを形成していきます。
そこで、価格が上がれば無条件で売り、下がれば買いの注文をだしていきます。
売買スパン・利益幅の設定をどうするかで、取引回数が変わってくるので手数料の計算をしなければいけませんが、基本的にはリスク軽減値の機能で損益の圧縮が可能になります。
シストレ・ミラトレの手法は、プロの投資家や好成績を実現しているトレーダーが行っている取引手法をそっくりと真似る投資方法です。
つまり売買プログラムを購入して、自動的に資産運用ができる便利なツールです。
これはまさにロボアドバイザーの一任投資で、ポートフォリオ作成からエントリー・ポジション調整・利確売りまで全てお任せの投資方法が可能です。
そして上級者向けのAI投資法としては、MT4のEA自動売買プログラムの作成があります。
MT4は世界中のプロ投資家や投資会社が戦略的に利用するツールで、FX自動売買の先駆けとされています。
MT4ではスプレッド差を利用した裁量取引が有名ですが、EA(エキスパートアドバイザー)によるFXシストレも利用価値が高いです。
ポイントは、一任投資のトレードでも、部分的に個人の判断を介入させるトレードでも、個人のニーズに合わせた自動トレードが行えることです。
AI投資システムの能力は個々で差がありますが、おしなべて安定した利回りの資産運用が望めます。
AIによるFX投資のデメリット
AIのFX予測は基本的に過去のデータ分析がメインですから、歴史的に初めて起こった単発事象に反応し難いというデメリットがあります。
実際にトランプ大統領の就任やイギリスのEU脱退決定といった不測の事態で、スポット的な利回り率が低下したという事実がありました。
またビットコインの急騰後のピークアウトでは、恐慌が始まったのかと思われるほどのパニック売りが殺到しています。
これもAI投資システムの暴走だと見る意見があります。
つまり自動売買システムでは、損切りポイントまで相場が下落すると、ストップ安の状況でも成り行きの売りを立ててしまうということです。
このように相場局面によっては、個人財産を守るために人の判断を介入させる必要もあるかもしれません。
FX投資でおすすめのアプリ
AI投資によるFXトレードがいかに便利で収益率のよいツールなのかは説明した通りです。
そこで、今AI式のFXアプリを利用してみたいと考えている方は、次の3つのアプリをおすすめします。
エントリー・利確売りのタイミングをアドバイスするアルパカアルゴ
FX投資の場合、ポートフォリオは株トレードほど複雑ではないので、個人の好みでも問題ありません。ドル・円・ユーロ・カナダドルなどから好みでペアを選ぶだけですから、あまりこだわらなくても大丈夫です。
ですが、ほとんどの方が売買タイミングで失敗をしてしまう傾向があります。この点をサポートしてくれるのが「アルパカアルゴ」です。つまり自分がエントリーしたいと思っているペアを指定するだけで、絶好の買いタイミングと売りタイミングを教えてくれるアプリです。
価格変動を予測するAI FX –AI
こちらは2017年にリリースされた新技術です。他のAIアプリも同じことを行っていますが、このアプリは表現方法に特徴があります。
例えばドル・円ペアのポジションを立てたとします。チャート上には予測された価格変動がグラフ化されます。
そのチャート上にリアルタイムの価格が後書きされていきますので、AI分析の精度が見た目で分かるのです。しかも、予測が高い精度で一致しているのは凄いことです。
auとMUFGのコラボ・じぶん銀行のアプリ
スマホで利用できるFXアプリとしては、こちらの自分銀行がおすすめです。
機能としては、1時間以内から5営業日以内のスポット的な予測が、『上がる・下がる・どちらともいえない』の3パターンで表示されます。
それを見て、どのタイミングで利確売りをするかの目安になります。
また外貨予測の根拠となる解説や詳細がなされるのもメリットです。AIが何を規準に判断したのかが確認できます。
他にもおすすめしたいFXアプリがたくさんリリースされています。一つ一つチェックして、ご自分が信頼できるアプリを選んでください。